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オンとオフをかしこく切り替え

香菜子さんにきく暮らし上手のコツ

築30年のヴィンテージマンションに家族4人と暮らす香菜子さん。
自宅につくったアトリエでイラストやデザインを手掛けるほか、モデル業もこなしています。自分らしくいるために再開した仕事。家族にも自分にも無理なく、仕事と家庭の両立を続けるためのコツを、香菜子さんの暮らしぶりを通して伺いました。

仕事を始めるようになってから
時間の使い方が上手になりました。

 高校生と小学生のお子さんを持つ香菜子さん。家事や子育てのほか、自身が立ち上げた雑貨ブランド「LOTA PRODUCT(ロタ プロダクト)」の運営、デザイナー、イラストレーター、モデルとしての仕事など、多忙な日々を送っています。15年前、長女の出産後に一度モデル業を引退して子育てに専念。「この頃は、社会から切り離されている気がして、すごく孤独感がありました」。社会とつながっていたいという強い思い、また子供がいて仕事を続けている友人たちの前向きな姿に影響を受けて、8年前の長男の誕生をきっかけに自身の雑貨ブランドを立ち上げました。「母であることが強み。育児の経験値を積んだからこそ生み出せるものづくりをしたい」というように、母親ならではの気づきをかたちにした機能性を持つアイテムは、多くの母親から共感を得ています。

「仕事を始めるにあたって一番気をつけたのは、家族にひずみが生まれないようにすること。家事や子育てに影響しないように、作業の範囲を少しずつ広げていきました。」イラストやデザインの作業をするため、リビングに続く一室をアトリエとして改装。空間を移動することで、気持ちを仕事モードに切り替えています。
 もともと時間の切り替えをするのが下手だった、という香菜子さん。「仕事を始めてから、ダラダラと家事をすることがなくなりました。時間を決めて集中してやる、同時に複数のことをこなすなど、時間の使い方がうまくできるようになったみたい」といいます。家事も仕事も楽しみながらやることが大切というように、あわただしい家事の合間にも小さな”ごほうび”として気分転換することを欠かしません。たとえば夕食の買い物から帰ってきたら、”ワインを飲みながらひと休み”、”キャンドルを炊いてリラックス”など、五感を使って気持ちを切り替えます。また、友人との食事会など、”ごほうびイベント”を数か月に一回開催。家族分の夕食を準備してから外出し、気兼ねなく楽しめます。「ささやかな喜びですが”ごほうび”というゴールがあることで、家事も仕事も一層がんばれるんです。」デザインソースをインプットするために、積極手に外に出る時間をつくるようになったのも専業主婦だった頃との大きな違い。日々のちょっとした気づきがインスピレーションの源になります。
 時間ができたらやろう、と思わずに時間をつくるためにやりくりをするのが楽しい、と話す香菜子さん。仕事を始めてからのほうが、より自分らしく充実した毎日を送れるようになったといいます。

上/リビングにつながるアトリエスペースは、元は茶室だった場所。壁一面の可動棚と作業机は、知り合いのDIY作家「ZUBO」にオーダーした 下/10時から17時までと時間を決めて、イラストやデザインの仕事をこなす

右/業務用のアイテムなど、調理道具は無機質なデザインのものを並べたキッチン。自分好みの厨房のような雰囲気にしている 左/洗いものは「ミーレ」の食器洗い乾燥機にお任せ。家事の抜きどころをうまくつくるなど、無理せずにできる範囲で家事をこなしてる

シンプルな白い器が好き、という香菜子さん。コーヒーを飲むことが多いが、最近のお気に入りは藍の葉を使ったお茶

上/シーンや気分によってエプロンを選んでいる。麻のエプロンは香菜子さんがデザイン。使うほどに味わいと愛着が増す 下/身につけると家事モードのスイッチがオンに

上/和風だった庭は、自分たちで植栽や資材を変えて手を加えた。都心でありながら自然を身近に感じる 下/お手入れを兼ねてカットした枝はリビングに生けることも

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